馬の恩返し! アーリントンミリオン(米・GⅠ)

現地時間8月12日、米国のアーリントンパーク競馬場アーリントンミリオン(3歳上・芝2000m)が行われ、4番人気でV.エスピノーザ騎手騎乗のザティンマン The Tin Man(セン8・米・R.マンデラ厩舎)が優勝しました。

勝ち馬の父はアファームド Affirmed(1975年生まれ・01年に死亡・その父イクスクルシヴネイティヴ Exclusive Native)、母はLizzie Rolfe(その父トムロルフ Tom Rolfe)という血統。

01年の9月にデビュー。ザティンマンは2歳の時に両足に屈腱炎を発症し、その手術の為にデビューが3歳の9月になってしまいました。4歳には殆どの馬が引退してしまう米国では珍しい事ですが、馬優先主義のR.マンデラ調教師にとっては至極当たり前のことだったようです。ちなみに日本でもレディブロンドという馬が5歳と8ヶ月でデビューしています。(あの方は日本が誇る名伯楽です。)

02年のアメリカンH(米・GⅡ)で重賞初制覇を挙げクレメントLハーシュ記念ターフ選手権でGⅠ初制覇を挙げます。しかしその後は全く勝ちきれず、更に球節を故障1年以上の休養を余儀なくされます。

06年に入るとドバイデューティーフリーで2着と好走、休養を挟み、前走のアメリカン招待H(米・GⅡ)も優勝し、今回GⅠ2勝目を挙げました。

藤澤調教師の著作した本の中にこんな言葉があります。
「馬は辛抱強く使い続けていれば必ず恩返しをしてくれる」、馬を信じ8歳まで辛抱強く見続けたR.マンデラ調教師の愛情がもたらしたGⅠ勝利であったと思いました。