何故?疑惑だらけの世界最高峰レース! 凱旋門賞(仏・GⅠ)

現地時間10月1日、仏国のロンシャン競馬場凱旋門賞(3歳上・芝2400m)が行われ、4番人気でS.パスキエ騎手騎乗のレイルリンク Rail Link(牡3・仏・A.ファーブル厩舎)が直線で追い込んだ6番人気のプライド Prideをクビ差抑えて優勝しました。

勝ち馬の父はダンジリ Dansili(1996年生まれ・英国のバンステッドマナースタッド Banstead Manor Studで繋養・その父デインヒル Danehill)、母はDocklands(その父シアトルカル Theatrical)という血統。

06年の4月にデビュー。デビュー戦で騎手を落馬させ競走中止、続くモンパニョッテ賞も2着に敗れますが、その後は負け知らずで、リス賞(仏・GⅢ)で重賞初勝利を挙げると、パリ大賞典でGⅠ初制覇を挙げ、前走のニエル賞(仏・GⅡ)も優勝し、今回5連勝目を挙げました。

管理しているA..ファーブル調教師は、昨年のハリケーンランに続く連覇で、歴代最多の通算7勝目(87年のトランポリノ Trempolino、92年のスーボティカ Subotica、94年のカーネギー Carnegie、97年のパントセレブル Peintre Celebre、98年のサガミックス Sagamix)となりました。

1番人気で日本から遠征したディープインパクトは直線で一端先頭に立つも勝ち馬に抜かれ3着入線します。しかし仏国では使用禁止薬のイプラトロピウムが馬体から検出され、失格の可能性があります。(現在処分を検討中)

イプラトロピウムは気管支炎の薬で、日本ではドーピングには含まれないようです。ただ日本では取り扱っていない事や、服用すると身体能力の低下が起こる事、更に国内の獣医(仏国競馬では国内の獣医以外の診察を認められていません)なら禁止薬物と知っている筈なのに使用していた事など、様々な疑惑が残りました。それにしても残念な事ですね。

ちなみに去年の覇者で今年のキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDSを制した2番人気のハリケーンラン Hurricane Runは4着、3番人気のシロッコ Shiroccoは最下位8着に敗れています。