またガリレオ産駒がGⅠ制覇! BCターフ(米・GⅠ)

現地時間11月4日、米国のチャーチルダウンズ競馬場で行われたBCターフ(3歳上・芝2400m)が行われ6番人気でL.デットーリ騎手騎乗のレッドロックス Red Rocks (牡3・英・B.ミーハン厩舎)が後方から追走し、直線あと200mで先頭に立つと、末脚を爆発させたベタートークナウ Better Talk Nowの追撃を1/2馬身差押さえて優勝しました。

勝ち馬の父はガリレオ Galileo(1998年生まれ・愛国のクールモアスタッド Coolmore Studで繋養・その父サドラーズウェルズ Sadler's Wells)、母はPharmacist(その父Machiavellian)という血統。

それにしても愛1000ギニーを制したナイタイム Nightimeや、英セントレジャーでは3位まで独占した事、更にデューハーストSなどを制したテオフィロ Teofiloなど、今年のガリレオ産駒の活躍には目をみはるものがあります。
クールモアスタッドでは来年の種付け料をモンジュー Montjeuの12万5000ユーロを上回る15万ユーロに設定、期待の大きさが伺えます。

勝ち馬は05年の9月にデビュー。今年の6月に行われた未勝利戦で初勝利を挙げると、初のGⅠ挑戦となったパリ大賞典でのちの凱旋門賞レイルリンク Rail Linkの2着と好走、英セントレジャーでは3着と好走を続けていました。今回が重賞・GⅠ初制覇となりました。

ちなみに1番人気に押されたキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDSの勝ち馬のハリケーンラン Hurricane Runは直線で力尽き6着に敗れました。ピークが過ぎた感じがしますね。(そんなところまで父モンジューに似なくても・・・^^;)

悪夢の女王決定戦! BCディスタフ(米・GⅠ)

現地時間11月4日、米国のチャーチルダウンズ競馬場でBCディスタフ(3歳上牝・ダ1800m)が行われ、7番人気でE.プラード騎手騎乗のラウンドポンド Round Pond(牝4・米・M.マッツ厩舎)が、好位から内側を付き残り200mで先頭に立つと4番人気アシシエンプレ Asi Siempreに4.1/4馬身差を付けて優勝しました。

勝ち馬の父はオーサムアゲイン Awesome Again(1994年生まれ・アデナスプリングス Adena Springsで繋養・その父デピュティミニスター Deputy Minister)、母はGift Of Dance(その父トランポリノ Trempolino)という血統。

05年の2月にデビュー。2戦目で未勝利戦を脱出すると、4連勝でエイコーンSを優勝、初GⅠ制覇を挙げました。その後も3着以下になったことがない堅実な走りを見せ、前走のベルデイムS(米・GⅠ)も3着と好走していました。(といってもこのレースはフリートインディアン Fleet Indianとパインアイランド Pine Islandのマッチレースで2頭に7馬身差も付けられていました。)

尚、2着に入線したアシシエンプレは進路妨害で4着と降着、3位に入線した6番人気ハッピーチケット Happy Ticketが繰り上がりの2着となり、優勝馬との着差は4.3/4馬身差となりました。

また2番人気のパインアイランドは向こう正面で右前脚の球節を脱臼し安楽死処分、1番人気のフリートインディアン Fleet Indianは4コーナーで左前脚の球節を骨折し競走中止と波乱のレースとなりました。

パインアイランドはアラバマS、ガゼルSとGⅠ連勝していた牝馬で、これからの活躍が期待されていただけにとても残念です。勝ち馬を管理しているM.マッツ調教師は、春に期待馬バルバロ Barbaroを故障で引退を余儀なくされており、2頭を見て素直に優勝を喜べない複雑な心境だったでしょうね。ちなみにバルバロの容態は順調だそうです。

本格化した7歳馬! BCマイル(米・GⅠ)

現地時間11月4日、米国のチャーチルダウンズ競馬場でBCマイル(3歳上・芝1600m)が行われ、10番人気でE.カストロ騎手騎乗のミエスクズアプルーヴァル Miesque's Approval(牡7・米・M.ウルフソン厩舎)が、中団追走から大外を回って残り100mで抜け出すと、2、3着争いを後目に3番人気のアラゴーン Aragornに2.3/4馬身差を付けて優勝しました。

勝ち馬の父はミエスクズサン Miesque's Son(1992年生まれ・米国のサラブレッドファーム Thoroughbred Farmで繋養・その父ミスタープロスペクター Mr. Prospector)、母はWin Approval(その父ウィズアプルーヴァル With Approval)という血統。

父ミエスクズサンは、大種牡馬キングマンKingmamboの全弟で、05年のジャックルマロワ賞を制したウィッパー Whipperなどを輩出し種牡馬として成功をしています。

勝ち馬は今年に入りファイアクラッカーBCH(米・GⅡ)、メイカーズマークマイルS(米・GⅡ)を制しており、前走のターフマイルS(米・GⅠ)は4着に敗れていますが、2着以下ほぼ横一線だったことを考えれば、優勝もけしてフロックではないと思われます。今回がGⅠ初制覇となりました。

ただ今年充実しているとはいえ既に7歳、まだ現役を続けるか来年の動向が気になります。

ちなみに1番人気に推されたアラーファ Araafaは全く良いところが無く9着に敗れました。やはり力のいる欧州の芝と、切れ味の必要な米国の芝の差が出たのではないでしょうか?こちらは来年英国で種牡馬入りが決まっています。

BCで開花! スプリントの新王誕生! BCスプリント(米・GⅠ)

現地時間11月4日、米国のチャーチルダウンズ競馬場でBCスプリント(3歳上・ダ1200m)が行われ、7番人気でC.ナカタニ騎手騎乗のソーズエコー Thor's Echo(セン4・米・D.オニール厩舎)が、好位から3コーナーで先頭に並び掛け、直線半ばで抜け出すとそのまま13番人気フレンドリーアイランド Friendly Islandに4馬身差を付けて優勝しました。

勝ち馬の父はスイスヨーデラー Swiss Yodele(1994年生まれ・カリフォルニア州で繋養・その父イースタンエコー Eastern Echo)、母はHelen Of Troy(その父マイインティグリティ Mr. Integrity)という血統。

04年の12月にデビュー。2戦目で未勝利を脱出すると掲示板を外さない堅実に走りをみせ、初のGⅠ挑戦となったマリブSで3着、今年に入りドバイゴールデンシャヒーンで2着、前走のエンシェントタイトルBCHで2着と惜敗が続いていました。今回が重賞・GⅠ初制覇となりました。

しかしこの勝ちは消してフロックではなく、それが証拠に次走となったフランクJドフランシスメモリアルダッシュSでも優勝、GⅠを連勝し実力をまざまざと見せ付けています。

ちなみにキングスビショップS、ヴォスバーグSとGⅠを連勝し、圧倒的1番人気(単勝1.6倍)に押されたヘニーヒューズ Henny Hughesは、よれて他馬にぶつかってそのまま失速、シンガリ負けを喫しました。こちらは立て直しに期待したいですね^^

世界を飛び回る女王! BCフィリー&メアターフ(米・GⅠ)

現地時間11月4日、米国のチャーチルダウンズ競馬場でBCフィリー&メアターフ(3歳上牝・芝2200m)が行われ、1番人気でL.デットーリ騎手騎乗のウィジャボード Ouija Board(牝5・英・E.ダンロップ厩舎)が、6番手から直線半ばで抜けだし、外から迫る3番人気フィルムメーカー Film Makerに2.1/4馬身差を付けて優勝しました。

勝ち馬の父はケープクロス Cape Cross(1994年生まれ・愛国のキルダンガンスタッド Kildangan Studで繋養・その父グリーンデザート Green Desert)、母はSelection Board(その父ウェルシュページェント Welsh Pageant)という血統。

03年の10月にデビュー。2戦目で初勝利を挙げ、04年目には英・愛オークス制覇、更にBCフィリー&メアターフを制しカルティエ賞の欧州年度代表馬、最優秀3歳牝馬に選出、更にエクリプス賞の米最優秀芝牝馬に選出されるという偉業を達成しました。

05年はプリンスオブウェールズS(7着)のレース後に骨折を発症し、休養を余儀なくされます。しかし復帰すると香港ヴォーズを制し、更にドバイ、香港と遠征を意欲的に続け、英国に戻ってくるとナッソーSを制覇し、今度は愛国に遠征、そして続く米国の今回のレースを制しGⅠ7勝目を挙げました。今この名馬はJC出走の為に来日しています。この歴史的名馬の走りに期待したいですね。(今日ですね^^)

ちなみに米オークスを制し、2番人気に押されたウェイトアホワイル Wait a Whileは4着に敗れ、フラワーボウル招待Sを制した4人気ハニーライダー Honey Ryderは3着に敗れています。

来年を意識させられる圧勝! BCジュヴェナイル(米・GⅠ)

現地時間11月4日、米国のチャーチルダウンズ競馬場でBCジュヴェナイル(2歳牡セン・ダ1700m)が行われ、8番人気でC.ボレル騎手騎乗のストリートセンス Street Sense(牡2・米・C.ナフツガー厩舎)が、4コーナで中団の後ろから最内を突き徐々に進出してくると、残り400mで先頭に立ち、追走する1番人気サーキュラーキー Circular Quayを大きく突き放して10馬身差を付けて圧勝しました。

勝ち馬の父はストリートクライ Street Cry(1998年生まれ・ケンタッキー州のジョナベルファーム Jonabell Farmで繋養・その父マキャヴェリアン Machiavellian)、母Bedazzle(その父ディキシーランドバンド Dixieland Band)という血統。

父ストリートクライは02年のドバイWCを制した馬で、現2歳が初年度産駒となります。初年度からとてつもない産駒だ出しました。また甥のシャマーダル Shamardalが仏2000ギニー、ダービーの2冠を制するなど血統的バックボーンも手伝い、来年の種付け料が一気に上がると思われます。亡きマキャヴェリアンの後継馬として期待が掛かります^^

06年の7月にデビュー。2戦目で未勝利を脱出しますが、その後は重賞初挑戦となったアーリントンワシントンBCF(米・GⅢ)が3着、GⅠ初挑戦となったブリーダーズフューチュリティが3着と勝ちきれずにいました。

しかしチャーチルダウンズ競馬場で10馬身差を付ける圧勝となると、来年同じ競馬場で行われるケンタッキーダービーを意識させられます。薔薇のレイが掛けられる様に更なる飛躍を期待したいです^^

芝良し、砂良しの新星現る! BCジュヴェナイルF(米・GⅠ)

現地時間10月4日、米国のチャーチルダウンズ競馬場でBCジュヴェナイルフィリーズ(2歳牝・ダ1700m)が行われ、1番人気でR.ダグラス騎手騎乗のドリーミングオブアンナ Dreaming of Anna(牝2・米・W.カステラーノ厩舎)が好スタートを切って先頭に立つと、3番人気オクテイヴ Octaveの追撃を1.1/2馬身差押さえて優勝しました。

勝ち馬の父はラーイ Rahy(1985年生まれ・米国のスリー・チムニーズファーム Three Chimneys Farmで繋養・その父ブラッシンググルーム Blushing Groom)、母はJustenuffheart(その父ブロードブラッシュ Broad Brush)という血統。

06年の5月にデビュー。未勝利戦を初戦で脱出すると、2戦目のティペットS(芝・一般戦)を7.1/4馬身差で圧勝し、前走のサマーS(芝・加・GⅢ)も優勝し重賞初勝利を挙げると、今回無傷の4連勝でGⅠ初制覇を挙げました。

芝良し、ダート良しの万能馬に、管理しているW.カステラーノ調教師は三冠挑戦のプランも挙げています。それにもし米オークスに出走すれば日本から遠征する牝馬達にとって最大の壁になりそうですね。来年が非常に楽しみです^^