アドマイヤジャパンに続いてリンカーンも引退!

また名馬がターフを去りました。

06年の日経賞を制したリンカーン(牡6・日・音無秀孝厩舎)が右前浅屈腱炎を発症し、9月14日付けで現役登録を抹消し、種牡馬入りすることになりました。

リンカーンは父サンデーサイレンス Sunday Silence、母はグレースアドマイヤ(その父トニービン)という血統で、母の半兄に96年の東京優駿を制したフサイチコンコルド(その父カーリアン Caerleon)が、母の全弟に種牡馬として成功しているミラクルアドマイヤがいます。

02年の10月にデビュー。3戦目で未勝利戦を脱出すると3連勝し一気にクラシック候補に名乗りを上げます。

しかし東京優駿では8着と惨敗、夏の休養を挟んで挑んだ神戸新聞杯でも4着と振るいませんでした。ところが本番の菊花賞では2着と大健闘、続く有馬記念でも2着に入り存在感を示します。

04年の阪神大賞典で重賞初制覇を挙げ、1番人気で天皇賞・春に臨みましたが、イングランディーレのまさかの大逃げの前に13着と惨敗してしまいます。その後は宝塚記念では3着と健闘しますが、天皇賞・秋では13着と惨敗してしまいます。

05年の春は阪神大賞典3着、天皇賞・春6着、宝塚記念4着と振るわず、秋には京都大賞典を制していますが、続く天皇賞・秋では15着と惨敗してしまいます。前年もそうでしたがこの馬には2000mでは短すぎるのかも知れませんね。それが証拠にJCで4着、有馬記念を3着と好走しています。

06年こそGⅠをという彼の前にとてつもない大きな壁が立ち塞がります。前年の三冠馬ディープインパクトです。
横山典弘騎手を鞍上に迎え、日経賞を快勝し天皇賞・春に向かいます。しかし三冠馬にレコードで3馬身差を付けて圧勝されリンカーンは2着と惜敗、鞍上の「時代が悪いよ、時代が」という台詞が全てを物語りました。

宝塚記念9着の後、ディープインパクトがいない天皇賞・秋、JCを目指し調整をしていた矢先に屈腱炎を発症、ついにGⅠに手が届かず引退となりました。通算成績23戦6勝。

アドマイヤジャパンに続き、リンカーンまでも引退し、打倒ディープインパクトの有力旗印が消えてしまった事が残念でありません。GⅠを獲って欲しかったですが、その夢は仔に託したいと思います。
お疲れさまでした。