7歳でJCで圧勝した大器晩成馬タップダンスシチー引退!
また一頭名馬がターフを去りました。
1月7日、03年のジャパンCを制したタップダンスシチー(牡9・日・佐々木晶三厩舎)が引退し、門別町のブリーダーズスタリオンステーションで種牡馬入りすることが明らかになりました。
タップダンスシチーは、父プレザントタップ Pleasant Tap、母がAll Dance(その父ノーザンダンサー Northern Dancer)という血統で、母の半妹に88年のケンタッキーダービーを制したウイニングカラーズ Winning Colors(その父カロ Caro)という良血です。
00年3月にデビュー。初戦こそ敗退しますが、2戦目の新馬戦(数年前まで1ヶ月以内なら新馬戦がもう一戦可能だった)で勝ち上がります。が、その後は9戦目に1勝しただけで勝ち星に恵まれません。
しかし5歳になると徐々に本格化し、朝日チャレンジCで重賞初制覇、6歳で金鯱賞、京都大賞典を制し、ジャパンCで9馬身差で逃げ切りGⅠ初制覇を成し遂げます。
7歳でも衰えることなく金鯱賞を制し、続く宝塚記念も制しGⅠ2勝目を挙げ、主戦の佐藤哲三騎手の鞭やヘルメットを観客席に投げ入れるというパフォーマンスに沸きました。
秋は凱旋門賞に挑戦となりましたが、エンジントラブルのため飛行機が飛ばず僅か2日前に現地入り、当然力が発揮できず17着に惨敗します。しかし帰国後の有馬記念では全く調教が成されていない状態で2着と好走、関係者を驚かせました。
8歳になると金鯱賞を制し、史上2頭目となるJRA重賞3制覇を達成しますが、その後は精彩を欠き有馬記念(12着)で引退となりました。
普通でしたらGⅠ2勝馬という事もあり、直ぐ種牡馬入りという事になるのですが、9歳という高齢と馬産地の厳しい現状から種牡馬入りが危ぶまれていました。
そこで取られたのが種牡馬1口馬主で、タップダンスシチーの1口馬主の会員がそのまま所有権を継続し、経費を除いた種付け料を配当として分配するという斬新な方法が取られたのです。これには驚かされました。
今年から種牡馬生活がスタート、初年度にどれ位肌馬が集められるか注目したいです。(米国でしたらPleasant Colony系の血は流行るのですが・・・)
お疲れさまでした。