悲劇の名マイラー! コスモサンビーム死去!

勝馬が劇的な勝利を収めたレースで1頭の名馬が逝きました。

2月26日、阪神競馬場で行われた阪急杯(4歳上・芝1400m)で、2番人気で本田優騎手騎乗のコスモサンビーム(牡5・日・佐々木晶三厩舎)が急性心不全を発症し、死去しました。

コスモサンビームの父はザグレブ Zagreb、母はロビースレインボウ(その父レインボークエスRainbow Quest)とい血統。

03年の6月にデビュー。京王杯2歳Sで初重賞制覇を挙げると、続く朝日杯フューチャリティSで初GⅠ制覇を挙げます。

皐月賞4着の後、NHKマイルCではキングカメハメハの2着と惜敗しています。マイルの適性を見抜いた佐々木調教師は、「オーナーを説得してでもダービーは回避します」と明言しますが、ダービー制覇に執念を燃やすオーナーの「ダービーはお祭りだから」の一言で一蹴。その結果左第一指節種子骨々折し、戦線を離れる事になります。

しかし復帰の見込みは10%と診断された同馬は、1年と2ヶ月の休養後奇跡的に復活、11月に行われたスワンSでは何と優勝し、その能力の高さを証明しました。

私は未だにあの東京優駿さえ出なければという気持ちが強いです。これだけの馬で無事ならばマイルのGⅠ制覇も夢ではなく、種牡馬入りを果たしているかも知れません。まさにオーナーに振り回された悲劇の馬ではないでしょうか?

そしてもう1頭のザグレブ産駒が未だにJRAに移籍もせず、過酷な長距離輸送を繰り返しています。不利な条件の中、JRAのGⅠを制するのは夢のような話だと思います。このままだとあの馬の将来にも暗雲が立ちこめたままでしょうね。

大好きだったコスモサンビーム、本当にお疲れさまでした。せめて天国では何者にもとらわれず、伸び伸びと走って欲しいです。