ピムリコの悲劇! プリークネスS(米・GⅠ)

現地時間5月20日、米国のピムリコ競馬場で米国三冠の第2戦のプリークネスS(3歳・ダ1900m)が行われ、4番人気のJ.カステラーノ騎手騎乗のベルナルディーニ Bernardini(牡3・米・T.アルバートラニ厩舎)が優勝しました。

勝ち馬の父はエーピーインディ A.P.Indy(1989年生まれ・米国のレーズンエンドファーム Lane's End Farmで繋養・その父シアトルスルー Seattle Slew)、母はCara Rafaela(その父クワイエットアメリカン Quiet American)という血統。

悲劇はスタートして僅か200mで起こりました。無敗でケンタッキーダービーを圧勝し三冠確実といわれたバーバロ Barbaroが故障を発症し競走中止したのです。この為勝ったベルナルディーニの優勝した瞬間は殆ど注目されなかったそうです。

バーバロは右後肢の球節の上の管骨を骨折し、球節の下の繋骨を20以上の破片にし、更に球節の後ろの種子骨も骨折という重傷で、競走生活は元より、生命の危機であった。恐らく誰もが予後不良を頭の中でかすめたと思います。

その夜に手術が決行され、金属プレート27本を使い砕けた骨をつなぎ合わせたそうです。米国のメディアは連日このバーバロの容態を放送し、全米国民は誰もが固唾を呑んで見守ったそうです。現在手術は成功しましたが、まだ予断を許さない状況との事で、私もとにかく生きて欲しいと祈るばかりです。

ベルナルディーニは06年の1月にデビュー。2戦目で未勝利を勝ち上がると、前走のウィザーズS(米・GⅢ)で重傷初制覇を挙げ、今回に臨みました。GⅠは初制覇で、また父エーピーインディ産駒の三冠レース制覇も初となりました。

次走はベルモントSには向かわず、夏に備えるそうです。