ガリレオ産駒上位独占! 英セントレジャー(英・GⅠ)

現地時間9月9日、英国のヨーク競馬場英セントレジャー(3歳牡牝・芝2900m)が行われ、1番人気でL.デットーリ騎手騎乗のシックスティーズアイコン Sixties Icon(牡3・英・J.ノセダ厩舎)が優勝しました。

勝ち馬の父はガリレオ Galileo(1998年生まれ・愛国のクールモアスタッド Coolmore Studで繋養・その父サドラーズウェルズ Sadler's Wells)、母は00年英オークスを制したLove Divine(その父ダイイシス Diesis)という血統。

例年ドンカスター競馬場で行われている同レースですが、今年は改修工事の為、ヨーク競馬場で行われました。

勝ち馬は06年の4月にデビュー。2戦目で未勝利を脱出するといきなり英ダービーに挑戦、7着に敗れます。その後1戦挟んだ前走のゴードンS(英・GⅢ)で重賞初制覇を挙げ、今回GⅠ初制覇を挙げました。

2着のラストドロップ The Last Drop、3着のレッドロックス Red Rocks共にガリレオ産駒で、3位までを同産駒で独占したことになりました。ようやくガリレオも期待通りの産駒が現れましたね。モンジュー Montjeuと共に高齢のSadler's Wellsの良き後継馬の一翼として頑張って欲しいですね^^

シックスティーズアイコンの次走はカナディアン国際Sに向かうか、もしくは追加登録料の6万ユーロを支払って凱旋門賞に向かう予定です。

魔法はいらない!自らの手で出走権を獲得! 紫苑S(日・OP)

9月9日、中山競馬場秋華賞トライアルの紫苑S(3歳牝・芝1800m)が行われ、2番人気で川田将雅騎手騎乗のサンドリオン(牝3・日・安田隆行厩舎)が優勝しました。

勝ち馬の父はコマンダーインチーフ Commander in Chief(1990年生まれ・新冠町の優駿スタリオンステーションで繋養・その父ダンシングブレーヴ Dancing Brave)、母はシネマスコープ(その父トニービン Tony Bin)という血統。

06年の3月にダートでデビュー。初戦(6着)、2戦目(3着)こそ敗れましたが、3戦目で未勝利を脱出すると前走のダート戦も2着に5馬身差を付けて圧勝していました。
今回が芝のレース初挑戦だったのですが見事に優勝、秋華賞の優先出走権を獲得しました。

ちなみに「サンドリオン」とはフランス語でシンデレラ「Cendrillon」を表します。遅咲きのダート娘が秋華賞という舞踏会に出席する。「名は体を表す」とはまさにこの事かも知れませんね。

2着のキープユアスマイルまで秋華賞の優先出走権が与えられます。

ついにあの馬に勝てなかった・・・ アドマイヤジャパン引退!

05年の京成杯を制したアドマイヤジャパン(牡4・日・松田博資厩舎)が9月6日付けで現役登録を抹消し、日高町のブリーダーズSSで種牡馬入りすることになりました。

アドマイヤジャパンは父はサンデーサイレンス Sunday Silence、母は95年の阪神3歳牝馬S(現:阪神JF)を制したビワハイジ(その父カーリアン Caerleon)という血統。

04年の12月にデビュー。新馬戦を勝ち、明けて初戦の京成杯を制し重賞初制覇を挙げ、クラシック候補として名前が挙がりますが、彼の前にとてつもない化け物が立ち憚ります。後の無敗の三冠馬ディープインパクトです。

弥生賞で初の顔を合わせ、クビ差の2着と接戦します。クラシック第1戦の皐月賞では3着と好走しますが、東京優駿では皐月賞の疲れが抜けず本領を発揮できず10着と惨敗してしまいます。

そして迎えた第3戦の菊花賞では、アドマイヤジャパンは大逃げをします。4コーナーを回ってもまだ10馬身以上の差があり、誰もがディープインパクトが敗れることを想像しました。しかし信じられない末脚を使ったディープインパクトに残り50mで交わし、無敗の三冠馬としてゴールを突き抜けました。

管理している松田博資調教師も「時代が悪かったとしか言いようがない」と落胆し、鞍上の横山典弘騎手も「夢を見た」とレース後に感想を漏らすほどだった。

その後はJCで11着、06年の大阪杯では9着と不振でしたが、それでも天皇賞・春ディープインパクトを倒すのはこの馬と目されていました。しかし天皇賞・春に向けて調整中にまさかの右前浅屈腱炎を発症、休養を余儀なくされ戦線から離れていました。

競馬にifはありませんが、もしこの馬が天皇賞・春に出走していればと言う気持ちが強いです。それだけにこの引退はとても残念に思いました。

お疲れさまでした。父が成し遂げられなかったクラシック制覇の夢を2世に期待します。

同厩舎でワン・ツー! ホープフルS(米・GⅠ)

現地時間9月4日、米国のサラトガ競馬場ホープフルS(2歳・ダ1400m)が行われ、1番人気でG.ゴメス騎手騎乗のサーキュラーキー Circular Quay(牡2・米・T.プレッチャー厩舎)が同厩舎でサンフォードS(米・GⅡ)のスキャットダディ Scat Daddyに4.1/4馬身差を付けて完勝しました。

勝ち馬の父はサンダーガルチ Thunder Gulch(1992年生まれ・米国のアッシュフォードスタッド Ashford Studで繋養・その父ガルチ Gulch)、母は99年のスピナウェイS(米・GⅠ)を制したCircle Of Life(その父ビロングトゥミー Belong To Me)という血統。

勝ち馬は06年の7月にデビュー。未勝利を初戦で脱出すると、続く前走のバシュフォードマナーS(米・GⅢ)を制し、重賞初制覇を挙げています。今回が3連勝でGⅠ初制覇となりました。

今後は2着のスキャットダディと共にシャンペンS(米・GⅠ)からBCジュヴナイル(米・GⅠ)を目標として2歳王者の座を目指します。

船橋競馬場内の厩舎で火災。競走馬9頭が焼死!

9月3日午前1時頃、船橋競馬場敷地内の及川肇厩舎から火災が発生、隣接する川村昭男厩舎を含む木造2階建て2棟(約600平方m)が全焼し、川肇厩舎の競走馬9頭が火災に巻き込まれて焼死しました。

焼死したのは5歳馬2頭、4歳馬3頭、3歳馬1頭、そしてまだこれからという2歳馬が3頭含まれていました。

今年の6月にも、米国のJEHスタリオンステーションで火災が発生し、同牧場で繋養されていた97年米国年度代表馬フェイバリットトリック Favorite Trickを含む6頭が火災に巻き込まれ焼死したばかりです。度重なる悲痛な訃報に心を痛めるばかりです。

前にも書きましたが火事は人間の不祥事です。人間の不祥事で多くの馬達の命を奪ってしまうのは悲しい事です。

何故火事が起きてしまったのか?これからどう防火に努めるか?よく考えて欲しいと思います。

そして亡くなった馬達にご冥福をお祈りします。

新潟でも新種牡馬産駒が優勝! 新潟2歳S(日・GⅢ)

9月3日、新潟競馬場で新潟2歳S(2歳・芝1600m))が行われ、2番人気で安藤勝己騎手騎乗のゴールドアグリ(牡2・日・戸田博文厩舎)が優勝しました。

勝ち馬の父はタニノギムレット(1999生まれ・早来町社台スタリオンステーションで繋養・その父ブライアンズタイム Brian's Time)、母がタッチオブゴールド(その父ヘクタープロテクター Hector Protector)という血統。

タニノギムレットは02年の東京優駿を制した馬でしたが、左前浅屈腱炎を発症し僅か3歳で引退しました。

しかし種牡馬になると初年度から136頭もの繁殖牝馬を集め、その後も毎年100頭以上の種付けをする人気ぶりでした。現2歳が初年度産駒で、初年度から重賞馬を輩出したことになります。

それにしても西では新種牡馬アドマイヤコジーン産駒が制するなど、新しい並がどんどん押し寄せて来て更に種牡馬世界は競走が激化しそうですね。生産者も馬主もそして馬券を買う私達も頭を悩ましそうです^^;

勝ち馬は06年の8月にデビュー。2連勝で重賞初制覇となりました。中団から3ハロン33秒0(新潟2歳S最速)という父譲りの末脚を披露しました。今後が楽しみな1頭ですね^^

人馬共に重賞初制覇! 小倉2歳S(日・GⅢ)

9月3日、小倉競馬場で小倉2歳S(2歳・芝1200m)が行われ、3番人気で鮫島良太騎手騎乗のアストンマーチャン(牝2・日・石坂正厩舎)が優勝しました。

勝ち馬の父はアドマイヤコジーン(1969年生まれ・早来町社台スタリオンステーションで繋養・その父コジーCozzene)、母はラスリングカプス(その父ウッドマン Woodma)という血統。

アドマイヤコジーンは98年の朝日杯3歳Sをしますが、骨折をし1年半もの戦線離脱を余儀なくされました。しかし見事に復活し安田記念を制覇、3年半振りのGⅠの勝利を挙げました。

ジーンの直仔、マイルGⅠ制覇というスピードの持ち主、そして息の長さを評価され毎年安定した肌馬を集めました。現2歳が初年度産駒で、いきなり結果を出しました。

勝ち馬は06年の7月にデビュー。新馬戦こそ2着に敗れていましたが、前走の未勝利戦では優勝していました。また鞍上の鮫島良太騎手2年目にして重賞初制覇となりました。今後が楽しみな騎手ですね^^

ちなみにフェニックス賞を制し1番人気に押されていたシルバーストーンは11着に敗れました。どうしたのでしょうね?まだ馬が若いと云うことでしょうか?次走に期待したいです^^